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不安障害

毎日の生活の中で「不安」になることは誰にでもあり、不安を感じると、身体もこころも緊張します。
できれば不安を感じずに生活したいと思いますが、何も不安を感じない状態というのは、とても危険です。
「不安」は危険に備えたり、危険を回避したりするための、いわば自分を守るために必要なこころの信号ともいえると思います。
しかし、この信号が行き過ぎてしまうと、生活に支障をきたしてしまいます。
このような、不安の信号の出方や受け取り方に不具合をきたし、行き過ぎた不安を感じるようになった状態を「不安障害」と呼びます。

パニック障害

パニック障害の挿絵

パニック発作という、突然生じる自律神経系の乱れが繰り返し起こり、それに伴い不安や回避行動が見られるものです。

パニック発作の症状には、動悸やしびれ、めまい、胸苦しさ、息苦しさなどがあります。死んでしまうのではないかと怖くなって、自分ではコントロールできないと感じます。

そのため、また発作が起きたらどうしようかと不安になり、発作が起きやすい場所や状況を避けるようになります。特に、電車やエレベーターの中などの閉じられた空間では「逃げられない」と感じて、外出ができなくなってしまうことがあります。

こうした症状が続いたり、悪化する傾向が見られたら、医療機関を受診してみましょう。薬による治療とあわせて、少しずつ苦手なことに慣れていく心理療法が行われます。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)、急性ストレス障害(ASD)

PTSD、ASDの挿絵

生命の危機を感じるほどの強い外傷的なストレス因子を見たり、聞いたりした後に生じる反応で、ストレス関連障害と言ったりします。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。

原因となる出来事から1ヶ月以内に生じるものが急性ストレス障害(ASD)であり、1ヶ月を過ぎても症状が持続しているものが心的外傷後ストレス障害(PTSD)といいます。突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきたりします。

こうした症状は、つらく怖い経験の直後であればほとんどの人に表れるものですが、つらい症状が続いたり、悪化する傾向がみられたら、医療機関を受診してみましょう。
PTSDの治療としては、つらい症状に対して薬物治療を行ったり、専門家による心理的・精神的なアプローチが行われています。

強迫性障害

自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活に支障が出る病気です。

「強迫観念」と「強迫行為」の2つの症状があります
強迫性障害の挿絵

強迫観念とは、頭から離れない考えやイメージなどのことで、不安や不快感を引き起こします。その内容が不合理だとわかっていても、頭から追い払うことができません。

強迫行為とは、強迫観念から生まれた不安や不快感にかきたてられて行う行為のことです。何度も手を洗ったり、戸締り、ガス栓、電気器具のスイッチを何度も確認するというようなくり返しの行為や、あるやり方の通りにしないと安心できないといった儀式行為などがあります。

「しないではいられない」「考えずにいられない」ことで、つらくなっていたり、生活に支障をきたしている場合には、医療機関を受診してみましょう。

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