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こころのメッセージ

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力になってくれる人はきっといる  ~市民の皆様へ~

認定NPO法人抱樸 森 文乃

R6年3月掲載

認定NPO法人抱樸は、1988年より活動を開始しました。ホームレスの方々に対してのお弁当配りから始まった活動は、今では27の部署が入る団体となり、活動内容は多岐に渡るものになりました。その中で、今私は自殺防止対策の委託事業にあたっています。電話とSNSでの相談に対して、相談者の方が地域で困りごとを相談し、生活の立て直しや心のケアがされるよう、その地域の団体や行政機関につなぐ業務を行っています。私がその中で強く感じること。それは、「生活の立て直しをどう行っていけばいいか」それを誰に相談すればいいのか分からない、又は、相談する相手がいないと感じていらっしゃる方がとても多いということです。そして、「孤独・孤立の状態にあり身近に頼れる人がいない」という方もとても多いということです。  
たしかに、私自身こういう仕事をしていなければ、こういう時どういう制度利用や支援が考えられるのか、知識として持ち合わせていなかった可能性は十分にありますし、自殺を考えるほど視野狭窄の状況になれば、考えること自体難しい状態になっている可能性もあります。  
  
私は抱樸の活動を通して「伴走型支援」がいかに大切で重要であるかということを日々感じています。
孤独感や孤立の思いを感じておられる方や、生きづらさを感じておられる方、死にたい気持ちを抱えておられる方、どうか、それぞれがお住まいの地域には相談に乗ってくれる行政機関や団体があるということを頭の片隅にでも置いていただき、いつでも支援を受けられることを知っておいていただきたいと思います。そして、自分が困ったときや困っている人を見かけたときには、広めていっていただければと思います。人は一人ではなかなか再スタートを切れません。誰か自分に伴走してくれる人が必要なのだと思います。地域には専門家たちが必ずいます。相談をしてみることによって、これからの生活が少しだけでも生きやすくなるかもしれません。少しだけでも豊かになるかもしれません。是非、一人で悩まず、相談をしてみてほしいです。

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